【2023年振り返り】都心の家賃動向・空室率はどう変化した?
2023年は新型コロナウイルス感染症の影響が徐々に緩和される中で、全体的に景気回復傾向が見られるようになってきました。
物価上昇も高まる中で、賃貸市場はどのように変化してきたのでしょうか。
2023年の賃貸状況はどのように変わった?
今回は、2023年の一都三県の空室率と家賃相場の変化について解説します。
【2022年の空室率・家賃相場の変化についての記事はこちら】
空室期間は、長くなればなるほどオーナー様の賃貸経営に大きな影響を与えてきます。
健全な賃貸経営のために、空室対策や家賃の見直しなどをお考えではあると思いますが、まずはどのように賃貸市場が変化しているのかという現状を把握しておくことが重要です。
2023年の空室率・家賃相場の変化を確認し、今後の賃貸経営の参考にしていただければ幸いです。
コロナ前よりも空室率が低く落ち着く
不動産評価Webサイト「TAS-MAP」を運営する、株式会社タスが発表した2021年10月〜2023年9月までの二年間の空室率のデータをまとめると、東京都全域・東京23区・東京市部・神奈川県・埼玉県・千葉県の空室率は以下のように推移しています。
ポイントが少ない方が、空室率が低い(=空室の割合が少ない)ことを表しています。
コロナが落ち着いていくとともに、空室率も全エリアで回復傾向にありました。
しかし2023年に入ってからは、ほとんどが横ばいであり、落ち着いていると言えます。
東京都・神奈川県に関しては、多少上昇傾向にあるため今後の動きに注目が必要です。
このまま空室率が上がっていくようであれば、しっかりとした対策が必要となってくるでしょう。
コロナの影響による2020年からの、空室率上昇の大きな変動は2023年に入り完全に落ち着いたと言えるでしょう。
出展:株式会社タス 賃貸住宅市場レポート ⾸都圏版 関⻄圏・中京圏・福岡県版 2023年12月
注釈:空室率TVI(TAS Vacancy Index:タス空室インデックス)
一都三県でみるマンション・アパート面積別の家賃相場の変化は?
次に、不動産情報サービス・アットホームの「全国主要都市の「賃貸マンション・アパート」募集家賃動向(2023年10月)」から、マンションの世帯別平均家賃と平均家賃指数(2015年1月=100)の推移について、2022年9月から2023年10月までの動向を見ていきます。
2023年10月のマンションの平均募集家賃は、東京23区・東京都下・埼玉県・千葉県のエリアで全面積帯で前年同月を上回り、ファミリー向けマンションでも全エリアで10か月連続で前年同月を上回っています。
中でも、東京都下のエリアは2015年1月以降最高値を更新しています。
アパートはファミリー向けが4カ月連続して全エリアで前年同月を上回り、中でも、東京都下・神奈川県のエリアは 2015年1月以降最高値を更新しています。
では、エリアごと詳しく見ていきましょう。
東京23区 平均家賃指数の推移(2015年1月=100)
出展:全国主要都市の「賃貸マンション・アパート」募集家賃動向(2023 年 10 月)|アットホーム
マンションのカップル・ファミリー向けは2015 年 1 月以降最高値を更新し、カップル向けは11か月連続、大型ファミリー向けは5か月連続の更新となっています。
アパートは全面積帯で前月から下降しています。
東京都下 平均家賃指数の推移(2015年1月=100)
出展:全国主要都市の「賃貸マンション・アパート」募集家賃動向(2023 年 10 月)|アットホーム
マンションのシングル向け・ファミリー向けは、2か月連続で2015 年 1 月以降最高値となりました。
アパートは、全面積帯で前年同月を上回っています。
神奈川 平均家賃指数の推移(2015年1月=100)
出展:全国主要都市の「賃貸マンション・アパート」募集家賃動向(2023 年 10 月)|アットホーム
マンションの前月比は大型ファミリー向け以外の3タイプが下降しており、中でもカップル向けは6か月連続の下降となっています。
アパートのカップル向け・ファミリー向けは2015年1月以降最高値を更新しています。
埼玉 平均家賃指数の推移(2015年1月=100)
出展:全国主要都市の「賃貸マンション・アパート」募集家賃動向(2023 年 10 月)|アットホーム
マンションの前月比はシングル向けが上昇、それ以外の3タイプが下降しました。
アパートのシングル向け・カップル向けは2015年1月以降最高値となり、シングル向けは5か月連続、カップル向けは3か月連続の更新となっています。
千葉 平均家賃指数の推移(2015年1月=100)
出展:全国主要都市の「賃貸マンション・アパート」募集家賃動向(2023 年 10 月)|アットホーム
マンションの前月比はシングル向けが下落、それ以外の3タイプが上昇しました。
アパートのシングル向けは6か月連続で上昇し、カップル向けは3か月連続で2015年1月以降最高値を更新した。
各エリア・面積帯で家賃は上昇傾向に
23区のアパート、神奈川県・埼玉県のマンションは、他のエリアと比べ、前月比でみると下降傾向となっています。
それ以外のエリアのマンション・アパートはいずれも上昇傾向であるエリアが多く見られます。
しかし、前月比ではなく前年比でみれば、全エリア・全面積帯で上昇しているため、一年を通してみれば全体的に上昇傾向にあると言えるでしょう。
年が明ければ、すぐに賃貸繁忙期が始まり、オーナー様にとって一番気合が入るタイミングかと思われます。
空室率・家賃傾向の2023年の結果をもとに、2024年の動きを検討してみるのはいかがでしょうか?
繁忙期に合わせて入居をつけるためには、今すぐにでも空室対策を手掛けることをおすすめします。
空室期間が長く、これからの繁忙期に向けて空室対策にお悩みのオーナー様はぜひイエスリノベーションにご相談ください。
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