【要注意!】分離発注の注意点とは?

投資用物件のオーナー様であれば、リフォーム費用をなるべく安く抑えたいとお考えではないでしょうか?
そこで今回は、リフォーム費用を安く抑えられる可能性がある「分離発注」について、メリット・デメリット、分離発注の注意点についてご説明します。
ぜひ最後までお読みいただき、今後のリフォーム計画の参考にしていただければと思います。

分離発注とは?

リフォームの分離発注とは、工事をする際にリフォーム会社や工務店に依頼するのではなく、リフォームを行う箇所ごとに直接複数の業者へ発注を行うことです。
一般的には、リフォーム工事を行う際には、一社に任せる形が多いです。これを、分離発注の反対で「一括発注」と呼びます。
この場合は、リフォーム会社の担当(=現場監督)が、それぞれの専門業者の工程管理を行ったり、材料の発注などを行ったりすることとなるため、発注者であるオーナー様の手間はほとんどありません。

リフォーム工事の流れ

リフォーム工事は通常、複数社・複数職人が日程調整の上、各工程で作業を行い完成させていきます。
どんな業者が携わっているのか、弊サービスのパッケージ工事を例に工程をご説明します。


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工事内容 職人・業者
壁・天井のクロス貼り替え クロス職人
木部塗装 塗装職人
床フロアタイル貼り 床貼り職人
照明交換 電気工事業者
スイッチ・コンセント交換 電気工事業者
ミラー等のアクセサリー設置 多能工
ハウスクリーニング クリーニング業者

 

基本のパッケージ工事だけでも、最低限これだけの職人・業者の手配が必要です。それだけでなく、照明などの商品の手配や、工事中に出たゴミの回収も必要です。
さらに、オプション工事で水栓交換やユニットバス交換などを行う場合は、設備業者の手配が必要であったり、工事の内容が増えれば必要な業者も増えていきます。

このたくさんの業者を手配し、工事の日程に合わせて作業の依頼をします。

一括発注であれば、業者の手配や工程管理は施工会社が行うことになるので、そのための現場管理費が発生します。
それに対し、分離発注では発注者が直接、各専門業者へ依頼するため、中間のマージンや現場管理費が生じないことで安く抑えることができるという点が大きな違いとなります。

分離発注のメリット・デメリット

分離発注の一番のメリットは「費用を抑えられること」
上記で説明したように、リフォーム会社に支払う現場管理費を浮かせることができます。
見積り上でみれば、かなりの費用削減になるでしょう。

しかし、デメリットとしてはなにより「難しい」ということ。場合によっては損失がでる場合もあります。
プロであるリフォーム会社の現場監督の代わりにご自身で現場管理を行う必要があるため、もちろんオーナー様の負担はかなり大きくなります。
発注を失敗することがあれば、費用損失にもつながり、結局あまり安くならなかったという声もあります。
各職人・業者との日程調整や、工程の把握ができていなければ、工期の長期化も懸念されます。それだけでなく、現場でのトラブルやクレーム対応も必要な場合もあるでしょう。

分離発注の注意点

分離発注の注意点として、ある程度建築知識がないと難しいというのが何よりポイントです。
分離発注の重要な点として工程管理がありますが、どういう順番で作業を行えばスムーズに全工程を終わらせることができるか、ということをある程度理解していないといけません。
例えば、クロスを貼ってから建具などの木部塗装を行うと、せっかく貼ったきれいなクロスに塗料がついてしまい貼り替えなければならない、など、業者が入る順番はとても重要になってきます。
最初に入った業者の作業工程が伸びてしまえば、そのあとに入る業者の日程調整をまた行わなければいけませんし、その日程で都合よく作業に入ってもらえるかもわかりません。

そしてなにより、最初に各業者を見つけることが必須です。
業者を探せたとしても、腕の良い職人かどうか見極め、金額が正当なのかどうか判断するのも難しいでしょう。
知り合いに信頼できる職人や業者がいるのであれば、相談に乗ってもらい手伝ってもらうのもいいかもしれません。

工事中に起こるトラブルや、クレームが発生した場合の対応もオーナー様で行う必要がある場合もあります。
作業中に職人からくる急ぎの連絡など、すぐに対応しなければ工期の遅れにつながることも多く、普段働きながらオーナー業をしている方にはなかなか融通が利きづらいでしょう。
工程管理は時間がシビアなため、リフォーム工事に対して十分な時間をとれることもポイントになります。

分離発注をするのであれば、

    • 建築知識がある
    • 信頼できる職人、業者が身近にいる
    • 十分な時間をリフォーム工事に対して使うことができる

ことがポイントかと思います。

分離発注した方がいいケース

完全に分離発注をするには、かなりのスキルが必要になりますが、部分的に分離発注をした方がいい場合もあります。

エアコン交換などの設備交換

設備交換の中でも、エアコンは家電量販店がかなり安く販売しているため、リフォーム会社にお願いするよりも自身で手配をした方が安く抑えられることが多いです。
多くの家電量販店では、エアコンを購入すれば取付までしてくれるところがほとんどです。

さらに、エアコンの設置は内装工事がほとんど完了してから行う為、前後の作業を気にする必要もありません。
リフォーム会社に古いエアコンの撤去だけお願いしておけば、内装工事が完了してから取付をすればOKです。

エアコン設置についてはこちらの記事で詳しく解説しています。こちらもぜひご確認ください。
【オーナー必見】エアコン設置について気を付けるべきポイント

内装工事・外装工事を一緒に行う場合

内装工事と外装工事をいっぺんに行う場合も分離発注をおすすめします。
多くの内装会社は、外装工事は専門としていないところが多く、内装会社から外装工事を専門に行っている別会社に依頼することになるため、そこにも中間マージンが生まれ、オーナー様からすれば高くつくことになってしまいます。

内装工事は内装を専門にやっている会社に任せ、外装工事は外装を専門にやっている会社にそれぞれ任せることで、リフォーム費用の削減につながります。
両会社の綿密な日程調整は必要ありませんが、各々の工事が干渉する際には注意が必要ですので、工程をざっくりと把握しておきましょう。

分離発注のメリット・デメリットを把握したうえで、判断をしましょう

分離発注をすることでリフォーム費用を抑えられる可能性はありますが、そのためには多くの手間とリスクが生じることを理解していただけたのではないでしょうか。
リフォーム会社の現場監督が行う、工程管理や工事の責任に対してコストが発生していると思えば、リフォーム工事を安く抑えることが一番重要なポイントではないということも言えるでしょう。

実際に分離発注をして失敗した・・・というオーナー様の声も少なくありません。
それぞれメリット・デメリットがありますが、しっかりとご自身で判断したうえでリフォーム工事をご検討ください。

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