【空室改善策】高齢者入居を安心して受け入れするには?

「空室対策」と言えば、リノベーションやインターネット無料化などがまず思い出されるかと思います。
しかし、それでも入居が決まらなかったり、空室対策のための費用をかけることが難しかったりする場合もあります。

そこでこれからの空室問題を解決する一つの手段として、「高齢者の受け入れ」があげられます。
少子高齢化が進む日本で、今後は高齢者が貴重なターゲットとなります。

オーナー様の中では、高齢者に部屋を貸すことに抵抗がある方も多いと思いますが、リスクばかりではなくメリットもあります。
そこで今回は、高齢者入居を受け入れる際のリスクとメリット、便利なサービス等について解説していきます。

少子高齢化と空室率

65歳以上の一人暮らしの方は年々増加しており、1980年の88.1万人から、2020年には671.7万人と約7.5倍へと増加しています。
さらに、2040年には896.3万人へと増加する見込みであり、この数字は1980年の88.1万人の10倍以上となります。
出典:令和5年版高齢社会白書(全体版)

そして、ひとりで暮らす高齢者のうち33.5%が賃貸住宅に暮らしており、つまり約3人に1人が賃貸物件を借りて一人で住んでいることになります。
出典:平成30年住宅・土地統計調査 住宅及び世帯に関する基本集計 結果の概要

地方に住む一人暮らしの親を呼び寄せて、息子・娘の家の近くに住まわせるという近居ニーズも増えていることもあり、ひとり暮らしの高齢者の割合は増加してます。
このような結果をもとに、高齢者向けの賃貸住宅は今後も需要が増え続けると見込めるでしょう。
しかし、これを機に今のうちに高齢者受け入れの体制が万全にできていれば、今後の空室対策にもつながっていきます。

そして、少子高齢化とともに人口減少が社会問題となっている今、需要過多となっている賃貸物件も空室が増加していくことが見込めます。
ライバル物件に対抗するためにも高齢者受け入れなどの独自の空室対策を行っていくことで、空室知らずの賃貸経営を目指していきましょう。

高齢者入居のリスクを理解する

高齢者入居を受け入れるといっても、なかなか難しいとお考えのオーナー様も多いでしょう。
まずはリスクをしっかりと理解し、対策を行ったうえで、受け入れる準備をしていくことが重要です。

リスク①金銭面

就労しておらず年金受給のみで生活している高齢者であれば、家賃の滞納の心配もあるでしょう。
しかし、審査の時点で就労していることを条件にするなどの対策を行っておけば、防げるポイントともいえます。
さらに、高齢者向けの家賃滞納保険も少ないですが増えてきており、それを活用することで家賃滞納の心配を減らしていけるでしょう。

リスク②健康面

ひとり暮らしの場合、室内での転倒や急病などでもすぐに助けを呼ぶことができず数日経過してしまったり、それが原因で亡くなってしまうことも考えられます。
さらに、孤独死も増加しています。
そうなった場合は事故物件として扱われてしまう為、次の入居者を募集するまでに手間がかかってしまうことも考えられます。

リスク③火災

火災のリスクも念頭に置いておきましょう。
認知症による火の不始末や、消し忘れたまま外出してしまうなど、要因はいくつか挙げられます。
火災が起きてしまえば、その部屋だけでなく周りの部屋や建物にも被害が生まれる可能性もあります。

高齢者入居のメリット

しかし、リスクだけではありません。高齢者を受け入れるメリットももちろんあります。

メリット①長期入居が見込める

若い世代は、転勤や結婚などで数年で転居する場合が多いですが、高齢者の場合はそのようなことが少なく長期入居が見込めます。
安定的に家賃収入を得られる点は大きなメリットと言えるでしょう。
さらに、若い世代や女性からは不人気の一階の需要も高いため空室対策になります。

メリット②入居希望者が早く見つかりやすい

現状では、高齢者入居の需要が多く、受け入れられる物件は少ない状況であるため、募集をすればすぐに入居が決まる確率が高いです。
しかし、すぐに入居希望者が見つかったとしても、入居者の属性をしっかりと見極め、家賃滞納などの入居後のトラブルにつながらないよう気をつけましょう。

メリット③若者世代との生活圏の違い

若年世代であれば、電車利用を考え駅近の物件の需要が高いですが、高齢者の場合は必ずしも駅近が人気とは限りません。
物件の周囲に生活に困らない店舗が揃っていれば、駅から遠くても入居が決まる可能性は高いです。
いままでなかなか入居が決まりにくかった、駅から遠い一階の物件であっても、高齢者には人気の物件となるかもしれません。

サービス利用でリスクは減らせる

高齢者の入居を受け入れる際には、民間だけでなく公的なサポートもあり、様々なサービスが受けられます。

住宅セーフティネット制度

住宅セーフティネット制度とは、国が行っている制度であり、高齢者や子育て世代などの「住宅確保要配慮者」へ安全な住まいとして公営住宅を提供する制度として生まれました。
しかし、公営住宅の老朽化等による不足により、賃貸物件所有者に向けて住居の改修費や家賃低廉化補助などを支援することで、支援住宅としての登録を促しています。
その中でも、東京都では独自の補助制度も行っています。
登録には一定の基準がありますが、登録自体は無料です。
補助金で高齢者向けもリフォームなどを行い、入居を促進することが可能です。

こちらの記事で詳しく解説していますので、ぜひご確認ください。
【補助金有り】東京ささエール住宅で空室解消!制度の概要をご紹介

見守りサービス

「見守りサービス」とは、その名の通り、ひとりで暮らす高齢者を周囲の人で見守るサービスです。
いざというときにすぐに駆けつけられない家族のために開発され、様々な形態のサービスが生まれています。

訪問型の見守りサービスの中には、郵便局や宅配などで様子を定期的に確認してくれたり、電気・ガスなどのライフライン会社が提供しているサービスもあります。
カメラやセンサーなどで見守るサービスの中には、冷蔵庫などのよく使う家電が一定期間使用されていないと離れて暮らす家族にアラートが届いたり、セキュリティ会社がかけつけてくれるサービスもあります。

サービスは様々ありますが、導入するのは実際に暮らす入居者ですので、入居者本人や家族の意見を尊重してオーナーとしてできることを提供していきましょう。

家賃滞納時の保険

高齢者向けの家賃滞納保証サービスもありますが、まだ数としては多くはありません。
しかし、今後高齢者の入居が増えることを見込んでか、政府は借り手が家賃を滞納した場合に立て替える保証業者を認定する制度をつくることが発表されました。
この制度が広まれば、オーナー様としての家賃滞納の心配は減るでしょう。

高齢者入居を受けれ入れる際のポイント

高齢者入居のリスクを理解し、トラブルが発生しないよう事前に対策をしておくことが重要です。
受け入れのポイントをしっかりと抑え、空室対策につなげていきましょう。

①契約の時から準備を

通常の賃貸借契約であれば、入居者が亡くなった場合、契約は終了せずに相続人に引き継がれ、家賃の支払債務も相続人に引き継がれることになります。
そのため契約の際に、相続人の有無や、住所・連絡先などをあらかじめ確認しておくことが重要です。
室内の家財なども相続されるため、オーナー様が勝手に片づけや廃棄をすることはできないため、そちらも念頭に置いておきましょう。

補助制度の活用

前述の住宅セーフティネット制度の利用や、自治体によってはその他にも高齢者入居の補助のサービスを提供しているところもあります。
そのような制度を最大限に活用し、高齢者の受け入れをしていきましょう。
また、役所には相談窓口が必ずあります。
いざトラブルが起きた際に、すぐに相談できるよう、あらかじめ役所の相談窓口を把握しておくことも重要です。


人口減少・少子高齢化が進む日本で、今後の賃貸経営においては高齢者の受け入れが重要課題となります。
高齢者入居の受け入れはメリットもたくさんありますので、リスクを理解したうえで早めに対策をしていきましょう。
高齢者入居受け入れにより空室を解消し、満室経営を目指しましょう!

 

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