【補助金有り】東京ささエール住宅で空室解消!制度の概要をご紹介
「住宅セーフティネット制度」(東京都の愛称:東京ささエール住宅)は高齢者や子育て世代などの「住宅確保要配慮者」へ安全な住まいとして公営住宅を提供する制度として生まれました。
しかし近年、公営住宅の空きが足りなくなる一方で、支援希望者は増加しています。
そこで、人口減少に伴い増加している空き家・空き室を提供できるよう行政が新たな動きを見せています。
賃貸物件を所有しているオーナーに向けて、住居の改修費や家賃低廉化補助などの支援をすることで、支援住宅としての登録を促しており、その中でも、東京都では独自の補助制度も行っているので、紹介していきます。
「東京ささエール住宅」とは?
「セーフティネット住宅」とは、住まい探しにお困りの方(高齢者・障碍者・外国人・定額所得者・子育て世帯など)が広く入居できる住宅として、貸主(オーナー)がお持ちの物件を都道府県などに登録した賃貸住宅です。
セーフティネット住宅には2種類あり、要配慮者以外の人でも入居が可能な登録住宅と、要配慮者のみが入居できる専用住宅を選択でき、どちらも登録は無料です。
さらに、東京都では「東京ささエール住宅貸主応援事業」とし、より多くの物件をセーフティネット住宅として登録してもらえるよう各種補助金の設定が行われ、各補助メニューをパッケージ化し、1回の申請で様々な補助メニューを活用できるようになりました。
耐震性が不十分な住宅であっても登録が進むよう、耐震改修費に係る都の直接補助を新設する等、貸主にとって分かりやすく魅力的な補助制度となるよう見直しが行われました。
オーナーのメリット
①入居者を確保しやすくなる
物件を登録すると国の専用WEBサイト「セーフティネット住宅情報提供システム」に情報が掲載され、要配慮者に広く公開され、居住支援協議会に参画する不動産団体、居住支援団体や自治体のネットワークによって、入居者が確保しやすくなります。
また、入居相談、見守りサービスなどのサポートを行っている「居住支援法人」のサービスを活用することもでき、居住支援があることでオーナーも安心して入居者を受け入れることができます。
②改修費等の補助を受けることができる
専門住宅として登録することで、一定の要件のもと改修費等の補助を受けることができます。
手すり等を設置すると、エアコンやWi-Fi設備も補助対象となるので、設備の更新を考えているオーナーにとってはメリットも大きく、これを機に物件の価値を上げることが可能です。
また、入居中であっても使えるので、現在、高齢者が入居している住宅があれば、そのまま「専用住宅」に登録し段差解消工事を行う等、空室にすることなく入居者にとって住みやすい住宅へ更新できます。
③要配慮者受け入れのノウハウを得られる
今後増加が見込まれる要配慮者(高齢者・外国人)受け入れのノウハウを補助を受けながら受けることができ、支援団体とネットワークが築けることで、今後も安定的な賃貸経営につなげられることができます。
東京ささエール住宅の登録基準
登録できる住宅には以下の基準を満たす必要があります。
- 原則、床面積が25㎡以上
- 新耐震基準を満たしていること
- 台所・便所・洗面・浴室等の設備があること
- 周辺の家賃相場と均衡を失しないこと
床面積に関しては平成8年3月までに着工した住戸に関しては15㎡以上となっているなど、着工日により床面積の基準は異なります。
制限がある一方で「障害者の入居は拒まない」「高齢者、低額所得者、被災者の入居は拒まない」など、要配慮者の範囲をオーナー側が限定することが可能です。
改修費等の補助
専用住宅として登録し、一定期間登録しておくことなどを条件として下記の補助が受けられます。
補助メニュー | 補助率 | 補助上限額 | 補助対象経費 |
耐震改修費補助 | 6/5 | 250万円/戸 | ・耐震改修工事費 ・除却工事費 耐震性を満たさない住宅の建替えを 実施した場合の除却費 |
住宅設備改善費補助 | 1/2 | 50万円/戸 | ・バリアフリー改修工事費 ・付帯設備設置工事費 |
見守り機器設置費等補助 | 2/3 | 4万円/戸 | ・見守り機器設置費 ・見守りサービスの初期費用 |
少額短期保険等保険料補助 | 2/3 | 4千円/戸 | ・少額短期保険料 |
新耐震基準を満たすことが登録の条件とされていますが、耐震改修費補助を使用しこれまで登録できなかった物件も、今回新設された「耐震改修費補助」を活用し、耐震改修工事を行えば登録することができます。
補助金申請期間・方法
【申請期間】
~ 令和6年2月29日まで
※予算額に達した時点で受付を終了します。
【申請方法】
まず東京都の住宅セーフティネット担当へ連絡し、事前相談が必要です。
補助にかかる費用の相談を行った上で申請を行い、施工、実績報告という流れになっていきます。
住宅セーフティネットへの登録だけであれば、オンラインで完結させることができる場合もあります。詳しくは、各都道府県の担当への確認が必要となります。
今後増加するであろう高齢者や外国人の賃貸需要に向けて、支援を受けられる今のうちに補助金を利用してリフォームを行うのも空室対策の一つの手になるかもしれません。
申請期間も迫ってきている為、ぜひご検討ください。
詳しくは、ご所有物件の建てられている都道府県の自治体へご相談ください。